三谷神社の獅子舞 短編

「三谷神社の獅子舞」は、出雲市大津町来原(くりはら)に鎮座する三谷神社の氏子区である上来原・下来原で伝承されている獅子舞です。
 三谷神社の獅子舞の起源は定かではありませんが、三谷神社は中世に紀州熊野から同地に勧請されたと伝わり、享保2年(1717)の『雲陽誌(うんようし)』には、「三谷権現」として記されています。
 現在、出雲地方に伝わる獅子舞の多くは、江戸時代に全国を巡って人気を博した「大神楽(だいかぐら)」の獅子舞に影響を受けたと言われます。大神楽の獅子舞は、獅子が鈴や剣などを手にして舞い、曲芸的な要素もあるのが特徴です。しかし、三谷神社の獅子舞には大神楽系統の獅子舞の特徴はみられません。そのため、出雲地方では数少ない、大神楽とは異なる系統の獅子舞として注目されることから、三谷神社の獅子舞は、昭和62年(1987)に「三谷神社投獅子舞(なげじしまい)」として、島根県の無形民俗文化財に指定されました。(10’28'')
(平成30年撮影)

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