堀啓知（HBCアナウンサー）
「札幌駅前の顔が、また一つ姿を消しました。」
センチュリーロイヤルホテル　桶川昌幸 総支配人
「ただいまをもって、センチュリーロイヤルホテル、全ての営業を終了します」
きょう午前１１時半、札幌駅前の顔、
センチュリーロイヤルホテルが閉館しました。
最後の宿泊客には、総支配人から花束が手渡され、
思わず涙をぬぐう従業員の姿も。
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「お客様から感謝の気持ちをいただいて・・・本当に感謝の感謝の気持ちしかありません。ありがとうございました」
そこで「もんすけ調査隊」ではホテルの七不思議を徹底調査！
レストランにある線路とは？幻の大人気メニューとは？
センチュリーロイヤルホテル、最後の謎に迫ります！
依頼人（今日ドキッ！スタッフ・５０代・札幌）
「５月で閉館するセンチュリーロイヤルホテルの回転レストランに、謎の線路があったのですが、あれは何でしょうか？」
札幌駅前にあるセンチュリーロイヤルホテルは、
地上２３階建て、総客室数は３００で、札幌の顔とも言えるホテル。
その最大の特徴は地上８４ｍの高さにある回転レストラン「ロンド」。
３時間かけて一周するレストランでは、
札幌の街並みを３６０°のパノラマで見ながら、
ゆっくりと食事が楽しめるのだ。また日が落ちると、
札幌の夜景も楽しめる国内でも珍しい回転式レストランだったのだ。
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人（２０１７年）
「駅前にあるので列車が通っている様子も見えるし、色んなロケーションを客も楽しんでいる」
そのレストランにある線路とは一体？
まさか列車が料理を運んでくれるとでもいうのか？
さっそく回転レストランに行ってみると・・・
調査員「ありました！窓の外に線路があります」
窓の外には、確かに線路の様なものがあるではないか！これは一体？
センチュリーロイヤルホテルが開業したのは、１９７３年のこと。
札幌オリンピックが開催された翌年で、町中が熱気に溢れていた。
当時、駅前には、ほとんど高いビルがなかったので、
ひと際注目を集めていたのだ。
この線路、まさかオリンピックに関係するものなのか？
客「え⁉線路？」「記憶の中にはない」
そこで、蝦名支配人に話を聞くことに。
ただ、ホテル内を見るのも、これで最後・・・
せっかくなので館内を案内してもらいながら、
ホテルの七不思議を調査した。まず調査員が気になったのが・・・
調査員「なんでロビーが２階にあるんですか？」
実は、センチュリーロイヤルホテルは、１階から入ると、
まず階段を上り、さらに奥に進んだ場所にロビーがあるのだ。
これは一体どういうことなのか？
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「当時は２階からロビーに入れるようになっていた。当時の写真を見ると、橋があり、このホテルに入る高さが、２階ほどの高さになっていて、ちょうど玄関の部分になっていた」
さらに・・・
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「こちらに化石がありまして、べレムナイトとアンモナイトです」
本物の大理石を使用しているため、
様々な化石が埋まっており、小学生が見学に来ることも。
続いて調査員が気になったのがエグゼクティブフロアの特別室。
どんな部屋なのか？・・・
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「こちらがエグゼクティブフロアにある特別室です。札幌市内のホテルでは、コンセプトを設定して、特別フロアにした先駆けだった。こちらのお部屋は、風呂場の窓をオープンにすることができて、外の景色を眺めながらバスタイムを楽しめる。」
そして、いよいよ回転レストラン「ロンド」へ・・・
実は、このレストランには、幻の大人気メニューがあるということで、
金子総料理長に聞いた。
センチュリーロイヤルホテル　金子厚 総料理長
「オープン時からありましたスパゲッティセンチュリーというのが、ずっと多くの固定の客がいて、『美味しい美味しい』と食べてくれた逸品があった」
その「スパゲッティセンチュリー」略して「スパセン」がコチラ！
センチュリーロイヤルホテル　金子厚 総料理長
「昭和時代からのＢ級スパゲッティという感じですが、オープンと同時に、ほとんどのオーダーがスパセンだったので、オープンする前から２０～３０人分を作り、ずっと昼間は出続けていた」
しかし今となっては、
まさに幻のメニューとなってしまったスパセン・・・
そこで金子総料理長に家庭でもできるようにアレンジした
スパセンの作り方を教えてもらった。
センチュリーロイヤルホテル　金子厚 総料理長
「これからセンチュリースパゲティを作ります」
まず食材を細切りにし、
スパゲティは、０．５％の食塩水で、いつもより長めに茹でる。
そうしたら豚肉を塩コショウで下味をつけて炒める。
火が通ったら、臭みを取るために、油切りし、
タマネギや長ネギなどの具材を、しんなりするまで炒める。
そして豚肉と茹でたスパゲティを混ぜ合わせ、
調味料で味付けし、チキンブイヨンを混ぜる。
センチュリーロイヤルホテル　金子厚 総料理長
「なければお湯でもパスタの茹で汁でも構わないので」
さらにバターを混ぜ、食器に盛り付ける。
あとは生卵を乗せ、刻み海苔をかけたらスパセンの完成。
ただ、あくまで家庭用の味つけなので、
本格的なスパセンを食べてみたい方は、
インターネットでソースの販売もしているので、
こちらを利用すれば本物の味が楽しめるという。
【食の北海道遺産】shokukita.com/
さらに、このレストランの回転にも今だから明かせる、
こんな秘密が・・・
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「こちらが回転レストランを回転させるスイッチです。こちらで時間ごとに速度の設定ができる。開業当時は、実は１時間で１周していた。ただ来店客から気分が悪くなるとか、お酒の回りが早くなるとか話が合って、現在は３時間で１周に落ち着いている」
実は、このレストランを回転させている動力が、
この３０ｃｍほどの小さなモーター。
このモーターが、レストランの下、２か所に付いており、
上に乗っているレストランを回しているのだ。
さらに右回転・左回転のボタンもついており、
通常の営業時には右回転、点検時などに左回転を使用するという。
そして、いよいよ線路の秘密に迫る！この線路は、いったい何なのか？
その答えがコチラ！何やら巨大な機械が乗っているが、これは一体？
調査員
「レストランの外にある線路は何？」
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「こちらはホテルの外壁メンテナンスや窓ふきをするゴンドラを走らせるレールです」
みなさんも、この様な窓ふきの光景は見たことがあるはず。
実は、このゴンドラ、ビルの上では、
この様なクレーンに吊るされており、
レールを走行することで、ビルの壁面に沿って移動できるのだという。
センチュリーロイヤルホテル　蝦名 訓 支配人
「本当に感謝の気持ちしかありません。ありがとうございました」
こうして、センチュリーロイヤルホテルは幕を閉じた。
調査依頼はこちら↓
lin.ee/pYvxEEm
www.hbc.co.jp/news/chousatai/
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【家庭で作るスパゲティセンチュリー（スパセン）】
材料（２人前）
乾燥パスタ　260ｇ
豚バラ（細切り） 50ｇ
ビアハム(またはソーセージ) 50g
長ネギ １／４本
ピーマン １個
タマネギ １／４個
サラダ油 小さじ６
★塩・コショウ
★しょうゆ 小さじ８
★みりん 大さじ４
★バター ２０ｇ
★チキンブイヨン 大さじ２
作り方
１．材料を細切りにして用意しておく。
２．たっぷりのお湯に０．５％の塩を加え茹でる。
３．熱したフライパンに、油、豚バラ肉を入れ炒める。
　一度取り出し脂切をする。
４.フライパンに残りの油を入れ、野菜とハムを炒め、豚肉を混ぜる。
５.フライパンにパスタを入れ、
　調味料とチキンブイヨンを加え、よく混ぜ合わせる。
６.皿などに盛り付けたら、生卵を乗せ、刻み海苔をかけたら完成。