夕星

宵いちばんに
空の彼方にあらわれる夕月(ゆうつづ)
輝く夕月を見つけた時 心が無音になる
その沈黙の中で始まる単旋律
この単旋律はまるで歌のように
恋こがれる星に向けての歌のように
次第に重なる響きが色を添えていく
敬虔さを内在させた本当に美しい作品だと思います。
単旋律でほぼ半ページとは 究極に難しい。
目で見る譜づらの易しさとは真逆で
自分の感覚や心がそのままに出る。
練習したら弾けるタイプの作品ではない。
気分が入る時と入らない時は気まぐれで。
疲れまくって頭空っぽな夕焼け時間。
最高な気持ちにさせていただいた。
素晴らしい作品を遺してくださって心より感謝です。
原曲のタイトルは数字なので‥「弾きたい人が弾きたい時にどこででも弾けるように」という言葉をご本人が遺されていることからして おそらくは弾く人それぞれが心に抱く想いをのせて弾けるように 先入観をのせないご配慮かと‥私が感じた言葉「夕星(ゆうつづ)」としました。今までこのチャンネルで記録した「月」や「小夜風」「慈雨」などと同様に 私が作品から感じた言葉をつけてます。
ペダルなしの指のレガートでは 私の家のピアノではあまりに空気が凍る(笑
大きなホールで良いピアノで弾かれる方はペダル無しが良いかと思います。
音を繋げるためのペダリングではなく 響きを加えるためのペダリングを考え 響きというのは余韻にて余韻の濁りを想像すれば 曖昧な踏み換えを(これはなかなか耳が要りますで)。前打音は濁らぬよう留意しました。
20240403録音
Composed by Fumiwo Hayasaka
Piano:Yoshiko Arioka

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