満天の星に灯りと花を〜星めぐりの歌 万灯万華和讃

宮沢賢治さんの文学作品が好きで 「星めぐりの歌」は私のとても好きな曲です。
かねてより「いつか弾きたい」と思っていた。
その想いが昨年の夏にとても強まりましたが 向かう時間はなく 日々は過ぎた。
年明けから 自分が作ったり編曲したものではなく 譜面台にのったままの「このピアノ曲弾きたい」の楽譜を弾いて 世界のお国めぐりをしている。幼い頃からずっとそうやって過ごしてきたのに ここ数年やってなかったこと。やり始めるととても楽しくて‥そういうことは本当にたいせつなのに‥わかっていても長くできなかった。
世界のお国めぐりをすると 作曲家さんそれぞれの特徴だけでなく その国その国のものの見方や感じ方 表現のし方などが新鮮で 同時に大切にしている感覚みたいなものも見えたりする。一巡りして 日本の作品にもどると 同様に新鮮で やはり大切にすべきものが見えたりする。
そんなことで 少しニュートラルになって 4月に「星めぐりの歌」をピアノで弾きたいと改めて思いました。
いつものように 旋律を弾いて 勝手に左手がつけてくる音を書きとめて‥それを繰り返していると 頭に「万灯万華和讃」が浮かんでしかたなくなった。
「万灯万華和讃」は以前 五部合唱曲の高音部をお手伝いで作成させていただく形で関わらせていただいた曲で 厳かな中にも私には「静謐さ」を感じる。その静謐さは確かに星のようです。美しさも星のようです。
自然に頭に浮かぶのだから 自然に響かせ 自然に書きとめていきました。両方の曲の小節数は異なりますが 不思議な符合をする箇所を重ねていき どこにたどりつくのかわからないまま 自然に自然に進んで‥日本の音階の旋律同士だと祭りのような雰囲気になり やっぱり祭りって祈りでもあるんだなぁと 勝手に感じ入ったりして‥不思議とすっぽりはまりました。
夜風吹く草原で
見上げると満天の星
星は流れたり
またたいたり
そして 微笑んでもくれる
星は遠くから 見守ってくれる
その数えきれない星々に
灯りと花を
いつもと同じ 私の勝手なイメージです。
自然に生まれたので 自由に生まれたので 私にはこの響きと速さが心地良い。
原曲を作られた宮沢賢治さんと 曽我部俊雄さん。素晴らしい作品を遺してくださって心より感謝です。楽しい日々でした。
20240528に録音
「星めぐりの歌」作詞作曲 宮沢賢治
「万灯万華和讃」作詞作曲 曽我部俊雄
ピアノ編曲と演奏 Yoshiko Arioka

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