ルーマニア政府は金曜日、国内の未開発鉱床に関する新たな方針を発表しました。この決定により、以前の採掘作業の再開が可能となりますが、評価と開発の対象は尾鉱池と廃棄場に限定されます。
シュテファン・オプレア経済大臣は次のように述べています：「国内の尾鉱池には金やその他のレアメタルが存在しています。新しい非汚染技術と地元コミュニティの同意があれば、採掘を行う可能性があります。」
この動きは、EUが直面している重要原材料の供給不足に対応する試みと見られています。欧州委員会が特定した31種類の重要原材料の多くがルーマニアに存在しているとされ、これらにはグラファイト、石英金属、ホウ素、テルルなどが含まれます。
マロス・セフコビッチ欧州連合副大統領は、「欧州は世界のバッテリー生産の主要原材料の1％しか供給できていない」と、現状の危機的状況を指摘しています。
ルーマニアでは過去10年間で500の鉱山や採石場が閉鎖され、数十万人が失業しました。今回の決定は、これらの放置された地域に隠された資源を活用し、産業やロボット工学で需要が高まる原材料の供給を目指すものです。
しかし、具体的な埋蔵量や品質については不明な点が多く、2018年以降実行されていない国家地質計画の再開が課題となっています。
ウクライナ戦争以降、重要資材に対するEUの懸念が高まり、価格高騰が続いています。ルーマニアの新たな鉱業政策が、EUの資源自給率向上にどのような影響を与えるか、今後の展開が注目されます。
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