【教えて!防災さん】第6回 避難のハードル下げる選択肢 (24/07/06

イオンモール岡山(岡山市北区)の館内放送「haremachiTV(ハレマチテレビ)」で、備えの基本を学ぶ番組「教えて!防災さん」。番組を一緒に進めてくれるのはOHKの防災士、小林さんです。
(聞き手 ハレマチTVMC:岩堀さつきさん)
(OHK・小林宏典防災士)
「2018年の西日本豪雨から6年を迎えます。今回はその際に課題となった避難についてお話しします。
・・・西日本豪雨からもう6年なんですね。大雨によって岡山県の広い範囲で水害が発生しましたが中でも一番被害が大きかったのが倉敷市真備町でしたね。
(小林宏典防災士)
「はい。その時の課題を忘れず備えに生かさないといけないと思います。
西日本豪雨のあとに岡山県が専門家を集めた豪雨の検証委員会を設置しました。その議論の中で、住民に危険を知らせる防災情報が避難行動に結びつかなかったことが問題視されました。岩堀さんはちゃんと避難できそうですか?」
・・・実際に避難するとなると準備も大変だし翌日の仕事ことも気になって気が重いと感じてしまいます。
(小林宏典防災士)
「確かにそうですね。では発想を変えて、どういう場所だったら避難しやすいのか考えてみましょう。避難先として主にイメージしているのは行政が指定した地域の避難所ですよね?」
・・・そうですね。避難所と言えば小学校の体育館や公民館を思い浮かべていますが、プライバシーの問題や衛生面などの施設の環境も気になりますね。
(小林宏典防災士)
「なるほど。ではここで改めてなぜ避難するのか考えてみましょう。
こちらをご覧ください。避難とは何か、それは危険な場所から安全な場所に移動することです。逆に言えば安全が確保されるのならどこへ移動しても構わないと言えます」
Q:身の安全が確保できればどこでも大丈夫なんですか!
(小林宏典防災士)
「はい。危険が迫る前に移動することが前提ですが親戚や親しい友達の家でも構いません。危険が過ぎ去るまでそこで過ごすという感覚でいいと思います」
・・・確かに事前に避難する状況になったら行くよという相談をしておけばスムーズですし気兼ねしなくていいので避難のハードルも下がりますね。
(小林宏典防災士)
「そのほかにも政府はホテルや旅館の利用も選択肢の一つとして呼びかけています」
・・・費用はかかりますが快適に過ごしたいという目的ならそういう選択肢もありますね。
(小林宏典防災士)
「はい。避難先の候補をまとめるとこちらです。まず行政指定の避難所、次に親戚や友達の家、そのほかにホテルや旅館。こんな風に状況に応じて複数の選択肢があるといいかなと思います。いかがですか?」
・・・これまで避難と言えば地域の指定避難所だと思い込んでいましたから避難について考えが広がった気がします。
(小林宏典防災士)
「当然、地域の指定避難所にも良い点がたくさんありますので紹介します。
まず防災や災害の情報が集まりやすい点、そして備蓄されている物資が豊富な点です。さらに安否確認がしやすい点があります。避難所以外の場所では避難していることに気づいてもらえず情報や物資から取り残されるという懸念もあります。近頃は間仕切り用のパーティションや暑さ、寒さへの対策など環境面でも改善が進んできていますから、指定避難所も大事な避難先として考えておいてください。
・・・なるほど。そうしたメリット、デメリットを踏まえて状況に応じて避難先を選べばいいんですね。
(小林宏典防災士)
「はい。とにかく大事なのは安全を確保することです。そして例え避難が空振りに終わっても何もなくて良かったと思えるようになると防災力アップも間違いなしです!」
分かりました。西日本豪雨から6年を機に、避難について改めて点検してはいかがでしょうか。

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