【園児がどさんこに乗馬】「生きる力を伸ばす教育」が全国的に注目 移住者も…復興かけた北海道安平町のまちづくり

胆振東部地震で被災した人口7300人の安平町。
まちの再起をかけて目指すのは、子どもたちが自分で学び、生きる力を伸ばす教育です。
本文 先月16日。
安平町にある、早来学園で冬休み明けの始業式がありました。地域にある4つの小中学校が統合して新たにできた小中一貫・9年間の義務教育学校です。
開校は4月の予定ですが、一部の児童と生徒が、一足早く新しい校舎での授業を開始しました。この新しい学校ができたきっかけは、2018年に起きた胆振東部地震でした。当時、安平町では震度6強の強い揺れを観測。早来中学校の校舎や体育館は使えなくなり、仮設校舎での学校生活を余儀なくされました。
■教育委員会永桶憲義さん:
「(安平町は)緩やかなカーブで人口の減っていた地域だったんですけど、震災直後にはやはり今までの比率より大きく人口が減った。やっぱり子どもの活気がなければ、この辺の問題が解決できない。」「教育に重きを入れて進めることによって魅力的な街づくりができるんじゃないかと。」
胆振東部地震の翌年以降、安平町の人口は1年でおよそ200人ずつ減少。そこで町は、これまで以上に「教育」を軸にしたマチづくりを計画。
魅力ある学校をつくり、安平町の「復興の象徴」にしたいと考えました。
新しい学校については、行政サイドが一方的に決めるのではなく、住民が主体となって意見を出し合う会を発足しました。
早来学園に先駆けて主体性を大事にした教育を実践しているのがこちらの認定子ども園。
1年で全国からおよそ50件も視察に訪れます。
全国から熱い視線を集めるのは、徹底した「子どもの力を信じる」方針です。
教室の中へ進むと、まず目に飛び込んでくるのは、2階まで高さがある大きなロフト。
ここにはある工夫が。
■はやきた子ども園福田剛園長:
「階段はあえてつけないで。ここを自分でのぼれる子はのぼっていいよ、のぼれない子はのぼれるようになったらのぼろうかって。」
頑張ってよじ登らないとあがることができないこの高い台は、いわば「試練」。ここで安全に遊べる十分な腕や足の力、そして危機管理能力が身についたとき、上に行くことができます。さらに、こんなユニークな取り組みも。おととし、園が子どもたちにプレゼントしたのは3トンの「土」。
みんなで話し合った結果、遊具を作ることに。
子どもたちが設計し、職員や地元の人たちと協力してつくりました。
■福田剛園長:
「年長が考えて作ったんですけど、うち0歳児からいるので、「小さい子だったら、こうやってやったら危ないよねとか、自分たちでアイデアだったり、思いやったり。」
4歳と1歳の子どもを通わせている石川さん。この園に通うため、3年前に移住してきたそうです。
■苫小牧から移住した石川英俊さん:
「家庭で子どものやりたいに全力で寄り添うってすごく大変で、「それは今やらないでほしい」とか「それは触らないでほしい」ってことがあるんですけど、でも日中の長い時間、この子ども園で、やりたいことやってるっていうところが安心感」園内には、カメや魚のほか「安平町ならでは」の動物も飼育しています。
園庭にたたずんでいるのは、「どさんこ」!週一回、年中と年長の園児が、乗馬をする活動があります。
子どもたちは身軽にまたがり、余裕の表情。
■飼育業務員岩崎志穂さん「馬産地なので、将来的に馬の仕事をしてくれる子がどんどん出てきてくれると嬉しいなと思って/将来ジョッキーとか出てくれると嬉しいですけどね」園では「地域とのつながり」も大事にしています。
地元の農家の人に教えてもらいながら田植え前の準備や、収穫、脱穀、精米、そして食べるところまで、一貫して一緒に行います。
■福田剛園長:「園だけで子どもを育てるのではなくて、地域で子どもを育てる。
それはやっぱり、子どもたちがこれからの地域を作っていくので、その地域と関わることによってより良い未来に繋がっていく。」
町にとって「復興の象徴」となる学校に、のびのびと遊ぶ声が響く子ども園。
震災を乗り越えて、活気あるマチづくりへの長い旅路が始まっています。
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