看護師が見守る子どもたちの放課後 「放課後等デイサービス」静岡県内の現状

障がいなどがある子どもたちが放課後や夏休みなどに利用できる施設「放課後等デイサービス」をご存じでしょうか。いま、この施設にたんの吸引など医療的ケアができる看護師が常駐するケースが増えています。県内の現状を取材しました。
 富士市内の小学校に通う1年生の明是慶市朗くんです。学校が終わると「放課後等デイサービス」に向かいます。「放課後等デイサービス」とは、身体に障がいなどがある子どもたちが放課後や夏休みなどに利用できる施設のことです。慶市朗くんは、施設にいる看護師にのどのガーゼを交換してもらうのが日課です。慶市朗くんは、生まれた時の体重が510グラム。生後すぐに呼吸器をつけ気管切開をしました。小学生になったいまでもガーゼの交換などが必要です。この医療的ケアは、医師や看護師、保護者にしかできません。
 <看護師 越川由美子さん>「ここのガーゼの部分がたんで汚れていたりとか、ガーゼの部分がかぶれていないか確認するためガーゼを外して、ガーゼの中のついているものを確認してテープを交換している」
 <明是慶市朗くん>「さっぱりしました」
 処置が終わると慶市朗くんは宿題をしたりおやつを食べたりして、過ごします。
 <慶市朗くんの母 明是香苗さん>「以前通っていた、児童発達支援センターの方で看護師の退職があり、こちらに転園した」
 慶市朗くんは以前、御殿場の保育施設に通っていましたが、担当してくれた看護師が退職。転園を余儀なくされました。そこで見つけたのが、富士の施設です。御殿場から45分かけ通っていましたが、2021年から富士に引っ越してきました。
 <慶市朗くんの母 明是香苗さん>「緊急を要する体調不良でも、瞬時に判断して救急車や親を呼んでもらえるので安心できる」
 厚生労働省によりますと、医療的ケアが必要な子供は、全国に約1万7000人、県内にも3700人近くいます。県内には、看護師がいる「放課後等デイサービス」は52カ所ありますが、そのほとんどが重い障がいがある人向けで、医療的ケアが必要な子どもを受け入れる施設はまだまだ少ないのが実情です。
 <看護師 越川由美子さん>「子どもはいろんなところが小さいので、デリケートな部分もある。そういうところに神経を使う」
 <看護師 越川由美子さん>「子どもたちの笑顔と笑い声が事業所内に響き渡っているのがやりがいになっています」
 <明是慶市朗くん>「一緒に遊んだりして楽しい」
 <放課後等ディサービスすまいるらいふ。 髙橋美喜理事長>「障がい児の医療的措置が必要なのが、支援学校とか支援学級だけでなく、施設も需要としてたくさんあることを知ってもらいたい」
 病院や学校だけでなく「放課後等デイサービス」に看護師がいることで、安心して放課後を過ごせている子どもがいます。
7月15日 SBSテレビ「ORANGE」放送
#オレンジ6

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