【仮想世界編】ローゼスフレイム/Roses flame【戦闘BGM・ラストバトル Part 14】

Музыка

【魔法使いの少女が禁断魔法の詠唱を始めるとほぼ同時刻】
奴(王の化身)は危険だ、その姿を見ているだけで戦意が削がれる程の力の差を感じる。
そして絶望的な戦力差を認識しながら頭を巡らせ、一つの選択肢が浮かんでくる。
普段は【あの声】に耳を傾けない様にしているが、今に限っては話は別だ。
奴は不敵な笑みを浮かべながら雑に攻撃を仕掛けて来ているが、【お気に入りの場所】を守ってくれた彼が巧みに凌いでくれている。
しかし、あいつの全力はこんなものではない。
本気を出していないという油断をついて仕留めないと、きっと全滅する。
そしてまたあの声が聞こえてきた。
【全てを焼き尽くし、本当のお前を呼び覚ませ、我はお前の呼びかけに喜んで応じよう】
目を閉じ声の主をイメージする。
力を貸せ、今だけでいい。
そして本人が制御も認識も出来ていない力の一部が開放され、焔の連撃が発動する。
その美しき薔薇の焔の色は、ほんの少しだけ黒く染まっていた。
サーバーのシャットダウン完了まで残り6分
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【エクストラストーリー】薔薇の庭園
あの人間が目の前に現れたのは、お気に入りの場所【薔薇の庭園】に私がいる時だった。
最初は問答無用で不法侵入者であり敵でも有るその人間を斬り捨てようとしたのだが、何故か攻撃が全く当たらずこの場所では本気を出す事も出来ずに、ただの一度も攻撃を当てる事が出来ないという不覚を取ってしまった。
さらに、人間が反撃をしてこなかったのも私の自尊心をズタボロにした。
銀髪の少年「すまんが君と戦うつもりは無い、剣を収めてくれ。」
そう言うと、無表情な人間は薔薇の花壇の脇の石段に腰を掛けて薔薇の花を見つめはじめた。
一体何様だ、誰に向かって剣を収めろと言っている。
銀髪の少年「この場所が好きなのか?」
ふとこちらを向きそう言った後に、試す様な目で私の方を見てくる。
何だこの大馬鹿は・・・・・ここはお前にとって敵地で私は魔族の姫なんだぞ無礼者。
魔族の姫「そうだ、悪いか?」
人間ごときに返事をするのも嫌だったが、一度だけそう不機嫌そうに(実際不機嫌なのだが)言い返してやった。
敵意は本当に無さそうだが、目的が全く理解できない。
こいつは敵だ、気を許してはいけないと魔族の本能が警鐘を鳴らす。
ただ、この人間は我々と戦うのでも無ければ、一体何をしにここに来たのだろう?
銀髪の少年「わかった、なら守らないといけないな。
そういえばあいつの妹も薔薇の花が好きだった」
そう人間が言った後に、ぶつぶつと意味不明な言葉を一人で喋り続けている。
気でも狂ったのかと思い訝し気に様子を見ていると、不意に何処からか声が聞こえてくる。
システムボイス「管理者コマンドを承認、インスタンスエリア【薔薇の庭園】を戦闘可能エリアから除外しました」
続く

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