軽めの双極性障害です。気分安定薬は必要ですか?【精神科医が5.5分で説明】躁うつ病|気分循環性障害|炭酸リチウム

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双極性障害(躁うつ病)は、躁・うつ双方とも影響が強く、薬なしでは再発のリスクと影響が強いため、安定後も再発予防のために気分安定薬の継続が必要です。一方、もし症状が弱く影響が限定的な「気分循環性障害」の場合はどうでしょうか?
ご質問「軽めの双極性障害です。気分安定薬は必要ですか?」に対し、精神科医が約5.5分の動画でお答えしています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
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【双極性障害(躁うつ病)と気分安定薬】
双極性障害は、落ち込みのうつとその逆の躁を繰り返す脳の不調で、うつ病とは違うメカニズムでの脳の不調と言われています。気分安定薬という薬で治療し、安定後も継続する必要があるとされます。気分安定薬は、リチウムやバルプロ酸などが有名で、気分の波を抑える改善効果と再発予防効果が期待されますが、体への負担は比較的大きめで、特に妊娠時にはリスクが高い面があります。
【双極性障害の2つのタイプ】
1. 双極Ⅰ型:明確な躁と明確なうつを反復するタイプ。うつ・躁両方とも影響が大きく、時に入院が必要なこともあるため、気分安定薬の継続は必須。
2. 双極Ⅱ型:「軽躁(軽い躁)」と「うつ」を反復するタイプ。うつが大半のことも多く、入院は不要なことが多いが、生活への影響は強いため、気分安定薬は基本的に継続が必要。
【気分循環性障害と気分安定薬】
「気分循環性障害」は、うつ未満の症状と軽躁未満の症状での気分の波とされ、慢性的に続くのが特徴。影響は小さくないが、重症度や薬を使わなかった時の影響から見た必要性はやや下がる。ただし、著効する方もいるため、状態や困難の度合いから総合的に判断する。
【気分安定薬を使わないことを検討する時】
1. 影響があまり大きくない時
2. 気分安定薬の効き目があまり明確でない時
3. 副作用が強い時や妊娠を検討している時
【気分安定薬以外の選択肢】
1. 抗精神病薬:気分の安定作用を期待。効果は弱いが相対的に安全。
2. 薬以外の対策:気分の逆をする対策や生活リズムの調整で波と影響を減らす。
3. 漢方薬:イライラを止めるなどの補助的な作用。症状が軽度の時に選択肢になる。
【病院とクリニックでの双極性障害】
病院では主にⅠ型やうつが強いⅡ型の方が多く、気分安定薬の継続が原則必須。妊娠を想定する時は、抗精神病薬も候補になるが慎重に検討する。
クリニックでは軽めのⅡ型や気分循環性障害の方が多く、症状による自分や他者への影響の強さが治療の基準の一つになる。ただし、症状の重さにかかわらず気分安定薬が非常に効く方や比較的症状が強い方もいる。
【気分安定薬の使用を想定する場面】
1. 気分安定薬がよく効く時
2. 生活への影響が強い時
3. 次第に波が強まっている時
【まとめ】
双極性障害では再発リスクや影響の強さから、安定後も気分安定薬を続ける必要があるが、より軽い「気分循環性障害」の場合は絶対とは言えない面もあり悩ましい。ただし、著効する場面もあるため、原則は一度は使い相性を見つつ、効果や症状の度合い・経過などから総合的に判断していくことになります。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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【解説者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

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