軽度の自閉症スペクトラム(ASD)の特徴5つ【精神科医が13分で説明】発達障害|アスペルガー

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0:05 (1)はじめに
0:35 (2)軽度の自閉症スペクトラム
3:31 (3)軽度の自閉症スペクトラムの特徴5つ
3:40 ①配慮を欠く発言
5:29 ②独特なこだわり
6:58 ③話し方の独特さ
8:31 ④表情や外見の特徴
10:10 ⑤あいまいさに弱い
12:16 (4)まとめ
自閉症スペクトラム(ASD)は、近年診断が一本化されたこともあり、軽度の人は身近にも比較的いる事が知られてきました。一方「軽度」でも特徴はしばしば強く、決して「楽」とは限らない面がありますが、特徴を知ることが日々の対策のヒントになります。
「軽度の自閉症スペクトラム(ASD)の特徴5つ」につき、精神科医が要点を約13分の動画にまとめています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com
府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com
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↓↓内容の詳細は下記になります。
(1)はじめに
自閉症スペクトラム(ASD)は以前の「自閉症」などよりも幅広い人が該当します。
その結果、以前より「軽度」の人も診断がつくようになりました。
一方、実際は軽度だから楽とは限らず、軽度特有の特徴やしんどさがあります。
(2)軽度の自閉症スペクトラム
「軽度だから楽とは限らない」です。
<自閉症スペクトラム(ASD)>
ASDは「社会性の障害」「こだわり」の2つが特徴の生来の発達障害です。
グレーゾーンも含めると5-10%が入るとも推測されます。
特に軽度の場合は、成人後発見も多いです。
<ASDの診断基準の変化>
今のASDは、以前は「自閉症」など細かく分類されていました。
それが診断基準「DSM-5」では「自閉症スペクトラム」に1本化されました。
その結果、かなり診断名の指し示す範囲が幅広くなり、一般の認知向上にもつながりました。
<ASD診断の幅広さの例>
以下の例が全てASDの診断になります。
まずはIQが50、知的障害を合併して常に援助が必要な方。
そしてIQが100で幼少期から特性由来のやりづらさを感じてきた人。
あとは逆にIQ135、仕事に成功している一方対人面のトラブルが多い人。
<以前からのイメージの変化>
「以前より軽度でも診断になりえる」ことが今はあります。
そして一般の学校や社会にもASD傾向の人がいることが見えてきました。
結果どんな場面でもASD特性の人への対応が今は求められます。
<軽度とは何か>
まずは「知的障害を伴わない」知的機能からのカバーの余地が生まれます。
そして「特性の程度が軽い」グレーゾーン的な方もいます。
そして「社会適応の障害が軽い」成人後複雑になると不適応が目立つことがあります。
そして軽度だから楽とは限らず、特有のつらさもあります。
<軽度特有のつらさ>
まずは「サポートを受けにくい」特にグレーゾーンだと障害に該当せず、福祉サポートも原則受けられません。
そして、「社会や相手の要求水準が高い」一般社会での振る舞いを求められ要求水準が上がります。
そして「他者への影響が強い」、例えば職場の上司がASDの場合、部下にも影響が出ます。
一方で対策の余地もあります。
<軽症特有の対応方法>
まずは自分の特性「セルフモニタリング」把握していくことがあります。
そして、得意な人の真似(モデリング)や自分で分析しての「自己対処」での対策の余地があります。
そして、自分なりの社会適応の理論を構築します。
「自分の特性を知り、対策を図る」余地があります。
(3)軽度自閉症スペクトラムの特徴5つ
「軽度の場合も特徴はしばしば明確」です。
①配慮を欠く発言
「意図しなくても相手には影響する」特徴です。
<配慮を欠く発言>
これは相手や場への配慮を欠く発言が出る特徴です。
結果その場を壊し、不適応の原因になる事があります。
そして相手を傷つける「加害者」になるリスクもあります。
<配慮を欠く発言の例>
まずは「デリケートなことも直接強く話したり聞いたりする」。
そして場の話題とは違う自分の興味を一方的に話す場合。
また、相手が嫌がっても修正をせず話し続けける場合もあります。
<背景:社会性の障害>
背景は「相手の感情を無意識に読み取ることの困難」。
そして「非言語的な表情その他での感情のやり取りが困難」な面があります。
そして「状況に応じた柔軟な対応の苦手さ」で、相手の反応からの修正が苦手です。
<起こりうる影響>
まずは「場や会話を壊してしまうリスク」。
そして「社会やグループでの不適応や孤立」。
また相手を傷つける「加害者リスク」も否定できません。
<日々の対策>
まずは「発言する前に一歩引いて、それが適切かを考え」必要なことだけ話します。
次に「理論的な相手や場のニーズの把握」無意識では難しくても理論的に把握できる場合があります。
そして「自分だけが正しいと思い込まない」自分のこだわりがあっても、相手にも価値観やこだわりがあると認める謙虚さが大事です。
②独特なこだわり
「押し付けると、リスクが高い」です。
<独特なこだわり>
ASDでは特定の細部にこだわりが強く、かつ変化を嫌います。
そして、本人には理論や理由があっても、周りからはしばしば独特に見えます。
特に相手にこだわりを押しつける場合影響が大きくなります。
<独特なこだわりの例>
まずは「特定の細かいことへの強い興味」。
次に日々のルーチン的な「同じ活動の反復」。
そして「独特な考え方や信念」。
<背景:こだわり>
「変化や予測不能なことへの苦手さ」が背景です。
そして興味や行動を切り替えることも困難です。
また、価値基準等にやや「違いや独特さ」があるとされます。
<起こりうる影響>
まず、独特なこだわりからの「周りからの否定的な印象」。を
そして「変化」や「マルチタスク的切り替え」への困難や不適応。
また「こだわりを押しつけてのトラブル」が一番注意が必要です。
<日々の対策>
まずは自分のこだわりを「相手に押し付けない」ことが大原則です。
そして「自分のこだわりと社会的なニーズの接点」を見つけていきます。
その中でその「接点」でこだわりを生かしていきます。
③話し方の独特さ
話し方にも特徴が出ます。
<話し方の独特さ>
ASDでは話し方にも独特な特徴が出やすいです。
結果「第1印象で損することが多い」面があります。
また、しばしば実際交流に失敗し「不適応」に至ります。
<話し方の独特さの例>
まず「言葉の抑揚が乏しい」一本調子や単調さ。
そして「細部にこだわり」全体が見えず、言葉が独特です。
また相手や場に合わせず一方的に話すこともあります。
<背景:「社会性の障害」+「こだわり」>
「社会性」の面から相手や場のニーズの把握が困難です。
また、「相手を意識した話し方」も特性上無意識には困難です。
そして「こだわり」から場や相手に合わせてのその場での調整が困難です。
<起こりうる影響>
まずは「第1印象で損をしてしまうことが多い」こと。
そして「伝えたいことがうまく伝わらない」場合もあります。
その結果「交流に失敗しての不適応」にもつながります。
<日々の対策>
まず「自分の特徴」を客観的に把握すること。
そのうえで会話などが得意な人を「モデリング(真似)」して取り入れます。
そして、一度あえて逆の方法をやってから中間をとっていきます。
④表情や外見の特徴
「第1印象で損をする」ことも。
<表情や外見の特徴>
ASDでは表情や外見の特徴が出やすい面があります。
結果、第1印象で損することが多いです。
さらに「本当は分かっていても聞いてもらえない」結果に至ります。
<表情や外見の特徴の例>
まずは「硬く動かない表情」。
そして「場に合わない服装や髪型など」が目立つ方もいます。
関連して整容(身だしなみ)の不十分が時に指摘されます。
<背景:社会性の障害>
表情など「非言語的な交流の苦手」が一番の背景です。
続いて、服装などの背景にある「社会的な暗黙のルール」の把握が苦手です。
そして、流行の取り入れや細かい変化への柔軟な対応が、特性上困難です。
<起こりうる影響>
まずは「第1印象の悪化が多い」こと。
その結果、「集団での立場が悪化し孤立するリスクが高い」こと。
関連して「本当は分かっていても、まず話を聞いてもらえず門前払いされる」こと。
<日々の対策>
まずは「モデリングと意識的な演技」表情などを意識的に動かし先入観を越えます。
そして「社会的な最低限のマナーを守る」最低限のところをマニュアルも活用して守ります。
そして「シンプルにして負担を減らす」。最低限の基準を満たす中でシンプルにして、自分への負担も減らします。
⑤あいまいさに弱い
「明確でない物事は見えにくい」特徴です。
<あいまいさに弱い>
ASDでは具体的な状況を好み、あいまいさには弱いです。
場の暗黙のルールなどに対応できないことが多いです。
そしてあいまいな指示が分からず時に不適応になります。
<あいまいさに弱い例>
話す中で「たとえ話」などを「額面通りに受け取って」しまいます。
そして上司などからのあいまいな指示が分からず、結果止まってしまうことがあります。
そして、無意識に「暗黙のルール」に違反してしまう場合もあります。
<背景:「社会性の障害」+「こだわり」>
まず「非言語的なあいまいさの理解の困難」が背景です。
特に「対人交流でのたとえ話などの理解が困難な」面があります。
別の背景としては「予測や想像ができないことへの強いストレス」も言われます。
<起こりうる影響>
まずは「無意識のルール違反」暗黙のルールを悪気なく違反してしまい問題になる場合があります。
あとは「仕事ができず低評価」あいまいな指示が分からず、結果止まって成果を出せず低評価になります。
そして「対人交流のつまずきと孤立」たとえなどを使った雑談でつまずき、結果孤立してしまうことがあります。
<日々の対策>
まずは「意識的に理論的にカバーする」あいまいなところを理詰めで「具体的なもの」に変えていきます。
そしてできることはしっかりした上で「どうしても必要なことは聞く」。すべて聞くと相手に負荷が強まるため、絞って聞くのがポイントです。
そして「合理的配慮の要請」。あくまでできる事はしたうえで、どうしても困難なことに関して合理的配慮をお願いしていきます。
(4)まとめ
今回はASDセルフチェック「軽度の自閉症スペクトラムの特徴5つ」を見てきました。
自閉症スペクトラム(ASD)はグレーゾーンも含めて「軽度の人」は比較的多く、その特徴は以下の5つです。
①配慮を欠く発言
②独特なこだわり
③話し方の独特さ
④表情や外見の特徴
⑤あいまいさに弱い
軽度だから実生活が楽とは限りませんが、特徴や特性を知った上でのカバーの余地はあると思われます。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル6階、☎0422-26-5695)
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【解説者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。

Пікірлер: 21

  • @user-ps1le6ci8k
    @user-ps1le6ci8k8 ай бұрын

    別に生きづらくはない。 と思ってきたけどずっと辛かったように思います。

  • @tentenman1
    @tentenman119 күн бұрын

    第一印象は良い事が多いけど関わる度に評価を落としていくスタイルなんだが

  • @pamepame5458
    @pamepame54582 ай бұрын

    僕はASD+ADHDなのですが、とても簡潔にまとめられていて自分が生きていくうえでの対処の方法が説明されていると思いました。 自覚症状のある方にはぜひ動画を視聴してほしいとも思いました。 学生時代から人や場に対して配慮のある発言が出来ずに、もう相当孤立して苦労していたので身に沁みました、本当に生きづらい障害なので 多くの生きづらさを抱えてるASDの方が救われればと思います。

  • @user-motoyasu
    @user-motoyasu3 ай бұрын

    僕も自閉症スペクトラム障害ですが、昔の高度経済成長やバブル景気の時はASDの人もいたでしょうけど、当時の経済状況や構造が良かったのでどうにでもなりました。現在はドンドン世の中が変化し、インターネットなどで情報過多の時代、仕事で生きていける人は、適度に肩の力が抜けある意味適当に仕事がこなせる人でないとダメですね。真面目な人間はこれからの時代仕事をすればするほど損をします。しかしASDの人は脳の構造上適当に仕事をすることが出来ないのです。うつ病だけだったら薬とか訓練でまた仕事が出来ると思いますが、ASDの人はまず自分の病気を理解した上で仕事をするのを諦めることも大事です。生活保護や障害年金に頼るという選択も必要です。

  • @user-sp9hg9ik1h
    @user-sp9hg9ik1h2 ай бұрын

    逆に、普通の人が無意識にできることを意識的にかなり労力を使うので周りがなんとなくうまくやってるように見えても本人は相当ストレスがたまってヘトヘトになってます。二次障害です。社交不安障害で苦しんでます。さまざまな自律神経失調症もあり、メニエール病の可能性もでてきました。

  • @direngreym1
    @direngreym18 ай бұрын

    参考にさせていただきます。 ありがとうございます。

  • @constanze46maia
    @constanze46maiaАй бұрын

    相手に合わせるといいように利用されるだけ。

  • @user-sp8ls4hr9v
    @user-sp8ls4hr9v5 ай бұрын

    こんな世の中でも働いてる人も。人間関係が世の中の縮図であり鏡になる。外れた行動や考えは受け入れずに。理解が必要

  • @user-vk1rw7ov9n
    @user-vk1rw7ov9n3 ай бұрын

    親がこれのせいで、子供が愛着障害や誤学習で似た感じになることもあるのでしょうか… 私もASDかな?と悩んでたのですが、会話の勉強を始めたら猛烈な勢いで治りました😂 親の方がおかしかったのだと、もっと早く気付けていれば… こういう動画のある時代になって良かったです

  • @user-vn3yw1fo5q

    @user-vn3yw1fo5q

    2 ай бұрын

    “会話の勉強”は具体的にどんなことをされたのですか?良ければ参考にさせて頂きたいです!

  • @jun8134
    @jun81343 ай бұрын

    とても参考になりました。 有意義な動画をありがとうございます。

  • @ajisaigaruda888
    @ajisaigaruda8886 ай бұрын

    私がそうです。 そうところはあるかもしれないです。 お母さんとうまくいかないところもそういうところかもしれないです。

  • @user-cm8ke7pi1r
    @user-cm8ke7pi1rАй бұрын

    ありがとうございます❤

  • @gin-paris
    @gin-paris2 ай бұрын

    DSM-5で私は軽度じゃなくて、中程度に入ることを学びました。大学卒業できたから軽度かと思いました。

  • @sola3breeze917
    @sola3breeze9178 ай бұрын

    非常に詳細にわかりやすく特性や対策法をご説明くださり、ありがとうございます🙏 職場で友人になりたい方がおり、少しでも相手を傷つけず、理解ある対応が出来ればと思っておりましたので、是非活用させていただきます😊

  • @user-om2xb8zb1j

    @user-om2xb8zb1j

    3 ай бұрын

    あなたのように思って下さる方がいて、とても嬉しいです。ありがとう😭😊❤

  • @user-bc1dz7hh8e
    @user-bc1dz7hh8e2 ай бұрын

    軽度だけではなくて、中程度以上も十分当てはまる特性、しいて言うなら、感覚過敏のあるなしは違いとしてあるだろう。。できるところはやったうえで相談。というがあえてやったところで間違ったことを自己判断で行ってしまった場合は、後々厄介なことになるので、一概には言えないと思う。

  • @user-fr6md9dq4n
    @user-fr6md9dq4n2 ай бұрын

    これが当人に理解できてたら 死なずに済んだのかな…

  • @rih5235
    @rih52352 ай бұрын

    軽度の人って自分で認めないから周りが大変です。

  • @user-id4et7jk9k

    @user-id4et7jk9k

    Ай бұрын

    私の場合、受容型なので、「何食べたい?」等と聞かれたり、無意識に合わせてしまう、そして人と人の、狭間になる、苦しさと悲しさと寂しさは、ほんとにほんとに、自分がそうだとわかるまで、悩みは尽きなかったです、、。

  • @triple-sl7kq

    @triple-sl7kq

    5 күн бұрын

    いや、軽度なら寧ろ自覚をしている事は多い。

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