カカオ豆価格高騰を受け、ルーマニアの菓子メーカーは原価抑制に頭を悩ませている。そこで一部のメーカーが打ち出したのが、チョコレートの配合を減らし、クリームやビスケット、フルーツなどに置き換える"詰め合わせ"スイーツだ。
菓子店やショコラティエ工房でも、この手法が広まりつつある。キュウリやオーツ麦を使ったプラリネなど、チョコレート以外の素材を取り入れた斬新な商品が登場している。
一方で、ルーマニア国民の大半はなおも定番の"ミルクチョコレート"に熱い視線を向けているという。
カカオ豆価格は昨年から史上最高値を更新。干ばつの影響で4月には1トン当たり1万2000ドルを突破した。今年に入り同時期の価格は4倍となる展開となっている。
輸入業者のマリアン・アンヘル氏は「メーカーはチョコ配合を減らし、ホイップクリームなど別素材に切り替えようとしている」と話す。
チョコ専門店のカルメラ・ドラゴミル店主は「ココアパウダーをラズベリーやユズ、オレンジなどのパウダーに置き換え、新鮮でさわやかな味わいの詰め合わせを考案するブランドが出てきた」と紹介する。
消費者からは「空気を含んだ軽いムースタイプが気に入った」(女性)といった新商品を歓迎する声が上がる一方、チョコ好きの間では「やはりミルクと濃厚なココアの中間が一番」(ショコラティエ)という伝統的な味わいを重んじる意見も根強い。
こうして素材高騰に翻弄されるルーマニアのチョコレート業界は、コスト抑制とオリジナリティ追求の狭間で、新たなるトレンド模索を余儀なくされている。
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引用：
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「VOICEVOX:剣崎雌雄」