2023年NHK杯男子シングルの舞台裏。宇野昌磨選手、ステファン・ランビエールコーチ、鍵山優真選手、カロリーナ・コストナーコーチに宮原知子さんがインタビューしています。(演技の映像はカットしています)
NHK Torophy 2023 Backstage (Interview with Shoma Uno, Stéphane Lambiel, Yuma Kagiyama, Carolina Kostner by Satoko Miyahara)
【男子SP後 知子ちゃん(M)×ステファン(L)】5:20〜
M 宇野選手の演技はどうでした？
L 彼の演技の前は結構緊張しちゃったよ。でも演技中は自信を持って見ていました。4Fに入る前のターンで右足がすごく震えていて、やばいやばいと思って、だけど彼が跳んだ瞬間大丈夫だと確信したよ。
彼がプログラムに臨む姿勢がとても好きです。体の動きや使い方がとてもよかった。中盤で観客を盛り上げて終盤はダイナミックに…本当に彼の演技を楽しみました。いつも最初はハラハラするけど、特にあのブレードの震えを見たら祈るしかないよ。彼はよくやり遂げました。
【SP後 知子ちゃん(M)×優真くん(Y)】6:22〜
Y ありがとうございます。
M めっちゃ良かった！
Y 全然緊張しなかったです。本当になんか、1番滑走なのもあって。
M 6分(間練習)してすぐや。
Y 緊張する余裕すらないっていう(笑) 6分(間練習)がちょっと最初合わなくて、でも「いつも通りだからいいや」って思って。
M 確かに、それが一番。いつも通りできたら強いよ。
Y 逆に一発で決まると怖いんです(笑)
M「これでいいのか？」ってなるよね(笑)油断しちゃう…油断はしいひんけど変に緊張するよな。「こんなに良くて大丈夫かな？」って。おめでとうございます。取りあえず休んで、明日。
Y 何とか(SPとFS)揃えたいです。あんまり揃えれたことがないので。どういう気持ちで臨んでるんですか？1位の時。…あんまり順位とか考えないですよね。
M 順位は考えへんな。取りあえずショート良かった時は、ショート良かったからフリーを合わせないともったいないと思って、意地でも合わせたいってなる。逆にそれが緊張に繋がることもあるし難しいけど。
――すごい戦いになってきましたね。
M はい。最後まで気が抜けないです。なんか自分が緊張しちゃう。全然関係ないのに。でも見てて面白いので、やっぱりいいですね、フィギュアスケート。
【昌磨くんFS後 ステファン(L)】9:28〜
(リンクサイド)
L 僕は君のおかげで幸せだよ。
(キスクラ)
L 美しい。美しかった。ごめん僕がとても緊張しちゃった。本当にごめん(笑)
(得点発表後)
L 君が1番だ。君が世界で1番だ。
【FS後 昌磨くん(S)と優真くん(Y)】12:17〜
Y おつかれ様です。
S おめでとう。…後半4Tがパンクして、もう1回4Tやったの。そしたら…
【FS後 知子ちゃん(M)×カロリーナ(K)】12:35〜
M 優真のスケートは素晴らしかった。
K ありがとう。彼は素晴らしい戦士だった。彼の大きな努力をとても誇りに思う。彼は自分のゴールを明確にしていたから優勝することができたと思う。どんどん成長している彼の芸術性を氷の上で披露できたことが嬉しい。
M 彼のエッジワークがとても滑らかで好き。
K ありがとう。
M おつかれさま〜
K オツカレサマデ〜ス(笑)
【FS後優真くんインタビュー】13:25〜
――ショート、フリー激動の2日間終えていかがですか？
Y そうですね。疲れました。でもそれよりも本当に試合がすごく盛り上がっていたので、そんなの関係なしに自分もすごく楽しく試合を終えることができてよかったなと思います。計画通りと言いますか、自分がやりたいスケート、構成が少しずつできているなって実感がすごくあるので、本当にショートも4回転2本まで戻すことができましたし、フリーもこのキツいプログラムをやっとこなせるようになってきたので、そこら辺がすごく…去年1年間我慢してよかったなってすごく思います。
――帰ってまず何したいですか？
Y うーん…お寿司食べたいです。なまものは試合前はあまり食べないので、お寿司をたくさん食べたいです。
――お寿司いっぱい食べて休んで下さい。
Y はい！
――おつかれ様でした。
Y ありがとうございました。
【FS後 知子ちゃん(M)×昌磨くん(S)】14:25〜
M 最初に試合どうでしたか？終わって。
S まぁ…よかったなっていうのは思います。ショートもフリーもけっこう僕、両方まとめれることってなかなか少ないんですよ。すごいいい演技だったなっていうのと、やっぱり中国(大会)終わってからステファンと一緒に練習して、レベルがステップ取れなかったりとか、細かい部分とかできなかった部分がしっかり試合でできたところもよかったし、ジャンプもこの3日間でしっかり全部調整しきれたっていうところはすごいよかったからこそ、ステファンも終わった後すごい喜んでたから、まぁよかったなとは。
M 演技はめっちゃよかったです。フリー見てて1個1個丁寧にやってるなと思って。今のスケートに対するモチベーションみたいなのってどんな感じ？
S 優真くんとかそういう選手がいてくれるっていうのは、久々になんか僕試合で集中したというか、勝負事も僕は元々嫌いではないので、点数順位求めないと言うものの、優真くんにとってモチベーションになる選手でいたいなとは思ってて、絶対彼はそのうち世界のトップを取ると思うし、だからこそ僕が全然だめだったらたぶん…いても意識できないとこまで落ちてしまうと嫌だなと思って。彼のおかげで僕はこの2年頑張れたから、僕も彼にとって、僕よりいい演技したいとかそういうモチベーションになれる存在でいたいなっていうのは、(そうなれたら)いいなとは思う。
M 刺激し合える存在に…すごい。すごいですね。さすがです。
S 僕もそう遠くないかもしれないです。聞く側になってるかも(笑)
M もう既に聞く側だから安心して。スケート人生の目標とか、これから見据えてるものとかありますか？
S 何でここまで来れたかって、モチベーションでしかないと思ってて、ただスケートにどれだけ真剣かっていうのは、けっこう…皆と比べるところではないけれど、絶対にそこは負けないなっていうのは、特にこの数年間っていうのは思ってたからこそ、このモチベーションっていうのが今どこに向かってるのか自分でもちょっと分からないところがあるんで、競技者で何を目指したいのか、スケーターとして何を目指したいのか分かんないけれど、ただ…もし今日でスケートを辞めるってなった時に、「この数年間の自分の演技で満足ですか？」って言われたら、「うん」とは言い切れないから、自分がそこで「うん」って言える演技を競技でしたいなっていうのは思ってて、「いつでも辞めれます」ぐらいの演技を一度してみたいっていうのはあって。でも本当に今大会はそれに近しい練習、演技っていうのは出来つつあった。
M …おつかれ様でした。
S おつかれ様でした(笑)…引退か!?(笑)
M そういうんじゃなくて、試合(笑) すいません、ちょっと拙いインタビュアーで。でもほんまにフリーはよかった。めっちゃ。