モンゴル相撲

Спорт

満州国ホロンバイル地方のモンゴル相撲。
曲は飽く迄イメージです(^^;)
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応援の群衆から出陣の音頭がわきおこった。東西に別れた力士溜から、その音頭につれて、力士があらわれるのだ。音頭はちょうど日本で棟上式の時に、鳶の人達がうたう木遣り音頭によく似ていた。
その角力音頭の高く響く間から、人ごみをかきわけて力士が出てくる。
……東西双方から出て来た力士が、中央正面にきて、北面して貴賓席に向って一礼して、それからまた左右に分れて、軽く身体の調子をためしている。
行司の指揮でいよいよ取組が始った。力士は東西双方からつぎつぎ出て来て、幾組もの取組が同時に行われるのだった。
柔道の道場でやる乱取りの形だ。その取組方も、むんずと四つに組むことはまれで、相手の上衣の襟をつかんで足を蹴り、土俵というものはなくて、どっちかが倒れるまで闘うのだった。
......すぐ勝負のつくものもあるが、広い場所を、これといって目立った術も業もなく、ただとっ組み合って引き廻るのであるから、たいていはなかなか勝負がつかなかった。
ながくなれば行司の裁量で、中休みをする。汗をふいたり、草の上をゆうゆうと歩き廻ったりして、それからまた始めるのだ。
......取直しをして、それでもあまり長くなると、ときには引分けになるのもあった。
勝ったものが先に出て賞品を貰った。賞品はたいてい絹の反物だった。
勝った力士は、大地へどっかと股を拡げて膝を突き、賞品を握ったまま、両手を大きく蝦蟇(がま)のように地についてお辞儀をする。その賞品を鷲掴みにしたまま、手を大きく振り、足を高く上げながら、角力場の草原を、自分の溜りへ走って行く。手を振るにつれ絹の反物はばらばらにとけ、そのとけて風に流れる色とりどりの絹を、空高く打ち振りながら、踊って行くのだ。手の舞い足の踏むところを知らず、という言葉があるが、蒙古人の角力に勝った喜びようは、本当にその文字通りだった。
......負けたものにも賞品はあった。が、負けた力士は、大地に両手をついてお辞儀もしなければ、踊りもおどらず、ただ一握りほどの賞品を貰って、、すたすたと歩いて帰った。
 市橋一宏著『大草原を行く』教養社 昭和十七年発行
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#歴史 #相撲 #モンゴル #満州

Пікірлер: 6

  • @TheSakuraEspresso
    @TheSakuraEspresso Жыл бұрын

    今現地でやってる服装よりよほどシンプルだし、相撲よりも柔道に近しいものを感じる。非常に興味深いな。

  • @jishaku38
    @jishaku384 жыл бұрын

    俺も参加したかった。

  • @user-ne2qc8lc7c
    @user-ne2qc8lc7c Жыл бұрын

    モンゴル人は戦前の満州国軍や日本軍内でもかなり評判だった。 体付きは皆逞しく、筋肉はつきやすく、運動能力が優れている上学習能力も高く、真面目だったと評価されている。

  • @user-mf4it1pw4z
    @user-mf4it1pw4z Жыл бұрын

    何か音が気持ち悪い最初のゔぁーーーってやつ

  • @user-vs7qm6ix8h
    @user-vs7qm6ix8h3 жыл бұрын

    音うるさい

  • @rigariga

    @rigariga

    3 жыл бұрын

    ホーミーでしょう。モンゴル民謡です。

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