牧野由多可作曲《箏独奏の為のパルティータ》

記念リサイタル開催を記念し、2018年浜離宮朝日ホールで開催した「第2回 中島裕康 箏リサイタル-放つ-」より、牧野由多可作曲《箏独奏の為のパルティータ》を公開いたします。
第28回長谷検校記念くまもと全国邦楽コンクールでも演奏した作品です。
全曲演奏すると16分もある大曲を、コンクールの為、5分にカットすることは大変苦戦しました。 しかし、何処を切り取っても牧野由多可作品の熱いエネルギー、大胆かつ繊細な「牧野節」が全く色褪せないことに驚きました。
※第28回くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞・文部科学大臣賞受賞曲
「第2回 中島裕康 箏リサイタル-放つ-」 2018年4月18日 会場:浜離宮朝日ホール リサイタルホール 牧野由多可作曲《箏独奏の為のパルティータ》 箏独奏:中島裕康
〈解説〉
近代、現代を通じて箏のための独奏曲は極めて少ない。これは一つに箏と云う楽器の持つ機能的な制約がかなりきびしく、其の作曲に当たって作曲家が現代的な音感覚からすると技術的にも精神的にも様々な困難に遭遇するからだと思う。つまり一本の糸について云えば「押し」によって半音、或いはせいぜい一音の変化しか得られない上、其の「押し」から「押し」へと急速に動き廻ることは、ほとんど不可能と云うことなのである。
最近のように邦楽の世界にも作曲家と演奏家の分離が行われるようになってくると箏のひけない作曲家は(私もそうだが)ますますこうした事から小曲は作っても規模の大きな独奏曲を作ろうとする行為からはなれて行くのではないかと思うのである。私は「4人の会」の仕事を通して、かねがね後藤すみ子さんのすぐれた音楽性やそのズバ抜けたテクニックに感銘を受けていたのでこの人ならば一般的な箏の機能的制約を別の要素で打ち破る事ができるのではないか、小品でない独奏曲の表現が可能なのではないだろうかと思っていた。
したがって、彼女からリサイタルの為の新しい作品をと依頼を受けた時、進んで独奏曲ならばと、(実は彼女もそれを望んでいた)お引受けしたのである。そんなわけでこの曲は技巧上彼女の助言によるところがまことに大きく「演奏家後藤」がなければ生まれなかった作品であると思う。
曲の内容については音自信に語らさせることが最もよく、音楽を私が説明するべきではないと思うので、ただ全体の構成を記しておくこととする。
第一楽章 Grave、Allegro/第二楽章 Adagio/第三楽章 Scherzando/第四楽章 Grave/第五楽章 Allegro vivace、Prestissimo
後藤すみ子委嘱作品。(1971年作曲)
↓↓記念リサイタル情報👀
第28回長谷検校記念くまもと全国邦楽コンクール最優秀賞・文部科学大臣賞受賞記念「中島裕康 箏リサイタル」
●2024.2.3守谷公演(守谷市中央公民館)
●2024.3.22熊本公演(くまもと森都心プラザホール) メール
h.nakajima.koto@gmail.comまたは専用フォームよりチケットお求め頂けます。 ↓ docs.google.com/forms/d/19zkK...

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