女声合唱とピアノのための 「あなたへのうた」（作詞：栗原寛　作曲：大藤史 編曲：高橋直誠）
１.　 さくら
２.　 星のゆめ
３ .　空のワルツ
４ .　あなたへのうた
［指揮］甲田潤
［ピアノ］東由輝子
［合唱指導］弓田真理子
［合唱］Chor June
　女声合唱とピアノのための「あなたへのうた」
～たいせつなあなたへ～　もう会うことができない、なつかしい人たちの顔。歌をうたえば想い出す、あたたかい人たちの顔。いま一緒に歩いている、たいせつな人たちの顔。
　この曲の作詞をした栗原さんが楽譜の巻頭に書き込まれています。そこには栗原さんの師でもある故・辻正行先生のお名前も。
　辻正行先生とはChor Juneにとっても、筆者にとっても忘れることの出来ないお名前です。Chor Juneの誕生するきっかけとなった「すみだ少年少女合唱団」で、どれほどまでお世話になったことでしょう。辻先生の心からのお力添えがなかったら、今日の私たちの演奏は生まれていなかったと思います。今でも辻先生のあの優しい笑顔と、独特の鼻に掛かったお声で語りかけて頂いた言葉を大切に、「すみだ」も「CJ」も元気に歌い続けています。先生に届いていますか？
　作曲者の大藤さんは、東京パフォーマンスドールという、1990年代の女性アイドルグループに所属していました。現在はシンガーソングライターとして活躍されています。
　編曲者の高橋直誠は、実は今の合唱界で非常に活躍している、信長貴富氏のアレンジャーとしてのペンネームです。NHK全国学校音楽コンクールの課題曲などでも知られる、信長サウンドが溢れた編曲をお楽しみ下さい。
　1　さくら（春）　変イ長調　4/4　桜の花びらがその枝から離れ、風に乗り舞い上がり、そして高みから舞い降りてくる。そんな美しいピアノの響きの中からこの曲は歌われます。
　空の向こうからあなたは私が見えていますか？私は今でもこうしてここで歌っています。かぎりなく澄む青空に拡がっていく白い花びら。あなたとめぐり逢えた運命。あなたの笑顔、手の温もり。あなたの後ろ姿。私はいつまでも、どこまでも、微笑みながら一緒に歩いてゆきます。
　2　星のゆめ（夏）　嬰ヘ短調　4/4　今度は一転して濃い昭和の歌謡曲。シンコペーションや強烈な8分音符の刻みに乗って、よき時代のダンスホール音楽のド真ん中を歌います。
　じっとりと汗ばむ夏の恋。あなたと踊ったダンスホールは、七夕の夢のよう。決して忘れられない青春の思い出。ああ、あの頃に戻れたら。いつかきっと会えるよね。だから忘れないでね。何処かで会えるその時まで。
　3　空のワルツ（秋）　ホ長調　3/4　3曲目は大人のジメジメした感覚と全く対照的な、純粋な子どもの心。軽やかなワルツのリズムにのって、秋の澄んだ空気のような音楽が奏でられます。
　秋の色が街路樹に、野の草に、つむじ風の筆先で描かれていきます。秋の子どもは風に舞い、きらきら光りながら空の向こうへ、雲の向こうへ、どこまでも高く。そして青々とした月の光の雫に触れたら、静かな夢となって、街に降り積もって行くのです。
　4　あなたへのうた（冬）　ハ長調　4/4　めぐりあい、めぐりあわせの不思議。そして、出会ったたくさんの人たちからもらった「たいせつな思い」。言葉が、歌が、音楽が、Chor Juneの声が、確かな命を持って溢れ出して。届きますか？あなたへ。
　歌をうたうこと。必ずまだ見ぬ明日をひきよせる。冬の陽だまりを一緒に歩いた、あの時のあなたの微笑み。めぐり逢い、別れて、それでも続くあなたとの物語。移りゆく季節は色を変えるけど、あなたへの歌は、約束した夢が叶うときまで変わらない。ずっとあなたのこと、見守ってる。
Chor June公式ホームページ：chorjune.jimdofree.com/
Chor June連絡用アドレス：E-mail: cj.concert@gmail.com